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病の細道

 

第8回 不幸中の幸い (2002/01/01)

 

午前6時。年があけました。
あけましておめでとうございます。

昨年末、不注意からコタツで足の裏にやけどを負い、傷口から菌が侵入し、高熱が続き、悪寒による戦慄が走り、食べることもできなくなりました。敗血症をおこしていました。入院を余儀なくされました。

傷の手当てを行い、点滴による抗生剤の投与を続けて菌の増殖をくいとめ、甲斐あって敗血症の危険はなくなりました。現在は、菌の再侵入を防ぐため、傷口の徹底した消毒と抗生剤の投与を継続
しています。

本人は、傷口が直接見えないのであまり深刻に考えていませんでしたが、実際には傷は骨に達するほど深く、5センチ以上のものでした。医師によれば、菌の増殖が食い止められまければ足が腐り切断が必要とまで考えられていました。現在はその危険はなくなりましたがまことに恐ろしい状態でありました。

やけどそのものの遠因になったのが糖尿病による感覚障害、つまり痛みの感度が低下し熱さが感じにくくなっていたためでした。普通なら熱ければすぐ足を引くところですが、感覚がないので気が付くのが遅れてしまったのです。

今回の入院では、この怪我をきっかけに体中を点検しオーバーフォールすることになりました。糖尿病は病気のデパートといわれるように、私の体もさまざまな障害をかかえております。しかし今回の入院で心筋梗塞の危険があることをはじめて知りました。放置しておけば一発で命にかかわることなので恐ろしいことでした。

逆にいえば、今回やけどをしなければ病院にくることも入院することなく危険な状態を放置していたに違いありません。このように考えるとやけどは不幸中の幸いだったのかもしれません。

東南アジアなどの経済的に貧しい国を旅すると、よく日本の中古バスをみかけました。広告の文字も日本語そのままに走っています。日本で廃棄処分されたバスが、第2の人生として、満載の人々を乗せ大活躍しています。自分も体をオーバーホールしたら、中古のバスのようにみんなの役にたつことができればいいなーと思います。

災い転じて福となる。今年はそんな年になってほしいと願っています。
皆様のご多幸とご活躍をお祈りします。


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