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トラベルメイトトラベルメイト98

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「トラベルメイト98」
  1. 【 昔の旅行者(14) 】

    (旅行代理店を上手に利用するには)
    **要約**
    それにはまず旅行代理店が何をするところなのかを知っておく必要がある。
    主な業務は
    1)乗車船券類の販売
    2)渡航手続きの代行
    3)宿泊所の予約販売
    4)旅行保険の販売
    5)団体旅行の主催、共催

    これらの業務の遂行で利潤をあげるのが目的。
    旅行者への旅行情報の提供は直接利潤につながらないのでどの代理店もやりたがらない。

    最近は旅程の作成や旅行相談を有料で受け付けているところもある。
    渡航手続きの代理だけで3000円もとられる。このように何かを頼めば必ずお金を取られる。

    「旅行代理店は何処でも同じだろう」と思ってはいけない。
    それぞれ得手不得手があるので、最低2,3カ所まわっておおよその特徴をつかむことが必要。

    ソ連経由でヨーロッパ旅行をしようと申し込んだコースが、個人旅行のものでなく団体行動のものであった。そのため、イルクーツク希望なのにそこへはいけず、代わりにレニングラードへ行く羽目になった。

    友人の勤めている旅行代理店に申し込んだのだが、友人は国内旅行担当であり、その代理店自体個人旅行者のソ連経由の手配を扱ったことがなかったため、出発予定の便に申し込めず、別の代理店主催の団体旅行に組み入れられた。

    前者は自分の希望をはっきり説明しなかった為のトラブルであり、後者は旅行代理店の選び方を誤った為のトラブルである。

    申し込んだ後のスケジュール変更はトラブルの元でありそのたびに解約料を取られることになる。

    申し込んだからと行って安心してはならない。あなただけがたった一人のお客ではない。忘れられてることもあり得るので常に連絡を取って確認する。

    担当係り員も出来たら選ぶ必要がある。
    入社数年しか経ってない社員は頼りない、中年の社員なら海外へも何回も行かれて質問にもてきぱきと答えてくれることも多い。ただし若い社員だけを店頭の業務に当てているところもある。

    社員の人が海外旅行したといっても、添乗であったり航空会社の招待であったりする事が多い。だから、市電やバスの利用の仕方を聞いてもあまりご存じでない。

    同じソ連経由のヨーロッパでも、8万円であげた人もいれば、15万円かかった人もいる、何処でこれだけ違うかというと、15万円の人は旅行代理店の言うとおりにセットのコースへ申し込んだ。

    8万円の人は、出発の一年前からソ連コースについて研究した。ナホトカ航路の運行日程が決まるとすぐ一番安いクラスに申し込んだ。その後のコースも必要と思えるもの以外省くように代理店に伝えた。

    参考までに、「海外旅行研究会」の会員が利用した旅行代理店のベストが下記です。1)日ソツーリスト
    2)日本交通公社
    3)日本通運
    4)阪急交通社
    5)山下新日本汽船
    (1970〜72の統計、上位二つの会社に7割が集中していた)

    旅行代理店ではないが、日本国際学生連合(JISU)は学生に限ってチャーターフライトの斡旋や国際学生証を発行している。

    <関西本部>
    〒530
    大阪市北区神山町13 松栄ビル3F 06-312-3634
    <東京本部>
    〒150
    東京都渋谷区東2-23-8 フジビル5F 03-407-4553
    <東北本部>
    〒980
    仙台市南鍛冶橋122 東北音楽学校ビル2F
    **著者注**
    最後の部分の旅行会社は懐かしい、もう今無いとこもありますけど。JISUも懐かしいです。学生だけでなく、一般の人へも学生より少し高かったけど切符売っていました。

    僕らブローカー、ここからも夏の学生向けの便仕入れて一般の人に売ってました。エールフランスとか、日本航空の便です。たまにルフトハンザ もあったかな。

    JISUも直販でなく、ワンクッションおいて一般の人も受け入れてました。

    さて長々と「海外旅行研」の機関誌引用させてもらいました。まだまだこの後は各会員の意見とか体験記が続きます。それぞれに面白いし、もっとリアリティに富んだ文章です。

    全てをようやくしてアップすることは不可能に近い話です。これまでのところでうっすらと、海外個人旅行の黎明期の旅行者の姿が浮かび上がってきたと思います。

    出来たらこの資料を全部、スキャンしてネット上で公開できたらと思います。まだ公開許可がでません。いろんな人が、機関誌に書いてますのでそれなりに難しい問題があろうとは思います。でもねーよんでみたいですよ。私も機関誌全巻は持ってませんので。

    ちょびちょびっと、暇なときには読み返しています。へっへ、おもしろいですよ!!

    特に、沢木耕太郎とか下川裕治、蔵前仁一、新しくは小林紀晴等の本よんでもし感動した人がいたとしたら残念です。文章のうまさ、イラストの見やすさレイアウトのうまさの面では比較できないかも知れませんが、そのリアリティとナチュラルな美味さ、立ち上る匂いでは数段この機関誌の方がお勧めです。

    海外旅行が一般メディアに認められるまで発表を遅らせたり、一般メディアに認められるほど安全で一般的になってからの、このこレポートし始めた人達のものは生まれたときから真空パックのラップのかかった調理済みの野菜です。泥付きのいびつな形の規格品でないもの読みたいと思いませんか?

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