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トラベルメイトトラベルメイト98

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「トラベルメイト98」
  1. 【 旅行商品の買い方(5)】

    「海外個人旅行(得)マニアル」の内容を見てみることにします。まずP6の冒頭から始まります。かいつまんでみますと、

    ** 払っている料金は同じなのに、機内でスチュワーデスとなれなれしくできたり、泊まるホテルのランクが違ったりする人がいて悔しい思いをしたことがないか?その理由は「いかにして振る舞うか」をその人達が知っていたからに過ぎない。旅のベテランを振る舞うことであなたは一人前のツーリストとして扱われ優越感に浸れる。**

     この部分、旅行商品の買い方(3)のスキーの部分で説明しました。どんなに格好を付けても、必死にベテランを振る舞っても実際斜面に出たら「まんま」のばりばり初心者です。ちらっと見るだけでボーゲンさえできてないその足元は初心者そのものです。ウエアーはパタゴニアのクロスカントリーぽい、今年のモデルを着こなしていたとしてもそんなやつに「怖がらないで谷側に素早い体重移動をすればエッジが利いて綺麗なターンができますよ。」なんて振る舞われたくありません。

     ベテランらしく振る舞うことで相手が認めてくれたとしたら、それは相手があなた以上の初心者だと言うことを意味するだけでそういうのを「ドングリの背比べ」というのです。まだ何事にも慣れてない人がいたとしたらまずすべきことは、格好を付けてベテランらしく振る舞うことではなく、周りの人に素直に教えをこうことが大切なのです。

     案外妙に詳しいのだけどもよく話を聞いていくとどうも付け焼き刃の人というのがいます。中途半端に業界用語を知っていて、航空券の旅行代理店に払われる手数料の割合を知っていたり、ビザの手続きに詳しかったりします。応対する旅行会社側がベテランだった場合は、あ、また知ったかぶりの旅行者Bさんが来た位に思ってそれなりに割り引いて考えてくれますからトラブルになることは少ないですが、通常は常連さんでなければベテランはあまり応対してはくれません。

     旅行会社の社員だって初心者はいます。必死に勉強はしてはいるのだけれども、まだプロとしては心許ないそう言う状態の人は少なくはありません。またカウンターとか電話でまず最初にでてくるのもこういう人たちが多いのです。ベテランは直接お客さんと応対するより、こういう初心者をコントロールしながら仕事を進めていくので最終的には仕事のバランスがとれていくわけです。

     一見の初心者の人には、やはり心許ない初心者の係り員がつくことが多いのです。ベテラン社員はだませなくとも、こういう社員なら「旅のベテランらしく振る舞う」ことでひょっとしたら自分より旅行に詳しい一人前のツーリストかもしれないと思わせることは可能です。結果どうなると思います。

     あ、この人は旅行に詳しいからこんな初心者に説明するようなことは省いた方がいい、ほとんどのことは自分でやってくれるだろう。丁寧に説明するとたぶんいやがられるに違いない。必要最低限のことだけやっとけばいいや!

     そうなってからは、「業界用語も昨日ちょっとかじっただけで本当の意味は実際は分からないから教えて」とは聞けませんよ。何か中途半端な解っているのかわからないのかもやもやした状態のまま出発当日を迎えることになります。そして出発前の空港でトラブル!

     流行商品を申し込みにいくときは自分を素直に出した方がい結果を招くと思います。ただしこれはあなたが普通のレベルの旅行会社を選んでいるという大前提があります。倒産寸前の詐欺師の巣窟みたいなところとか、儲かってはいるけどぼったくりの傾向があるところとかを選んでいたとしたら、素直に初心者を押し出しても、旅のベテランを振る舞っても、結果は一緒、旅行会社選びのところで無理をしてしまったつけを払わされるだけです。  さて7Pの最後に近いところで大文字で「払った分だけ元をとりたい」とあります。そして8Pの最初に大文字で「損したくない」とあり、次に「金はあるが金にはうるさい旅行者の養成。」と続きます。

     最初の頃は費用を使っても使っても砂地にバケツの水をばらまいているようなものでなかなか元をとった手応えを感じることはできません。「損したくない」と思っても、自分だけ損をしている気分になりがちなのが初心者の頃です。”へぼ将棋王より飛車がだいじ也”という言葉があるように、ここ一番の時にけちなのも初心者の特長です。

     ここいら辺りのことがそれだから「海外旅行にはすべて裏技がある」という結論で結ばれます。通常裏技なんてのは、かなりのベテランになってから使えるテクニックです。そう思って読み進めると、「そういった高等テクはもう少し基本を押さえてからお話しすることにいたしましょう」とでてきます。

     えっ、そうなると基本を押さえてない初心者は裏技なんか利用できないことになります。何だP7で「ただ、あなたよりほんの少しばかり海外旅行のツボをこころえて、旅行中いかにして振る舞うかを知っていただけなのです。」と簡単に旅行のこつをしゃべってたことがそうじゃないみたいです。

     一見一番安い旅行会社に申し込んだら、入会費が6000円、年会費が2000円、海外旅行保険は強制加入、渡航手続き費用が5000円(パスポートも持ってるしビザも自分でとるからと言うと、このコース安いですから諸経費で何の手続きなしでも3000円いただきます)、現地観光も一回行ったことがあるので参加しなくとも良いですよねと聞くと、あっそれ、それも、観光参加ないとお一人4000円のアップ、合計15000円追加でいただくことになりますと言われるようなものです。

     続けます、11Pにはスッチーのお姉さんとのお友達になる方法がでてきますが、そこにはこうでてきます「基本を押さえる前の付け焼き刃的テクなど、百戦錬磨の彼女たちの前では通じるわけがないからです」わかってるじゃん、わかっていながらP7では「アナタよりほんの少しばかり海外旅行のつぼを心得て、旅行中いかにして振る舞うかを知っていただけなのです」。

     よくわかりません。どう文章をひっくり返してもわかりません。「ほんの少しばかり」ということは多分簡単に出来ると言うことでしょう。「基本を押さえなければ、すっちーのお姉さんたちに通用しない」ならば、基本を押さえれば簡単に、お姉さん方が認めてくれる訳です。そうか良くわかってきました。基本を押さえることが簡単なことならばすべてが丸く収まるわけです。

     P11に「では基本中の基本とは何か」と大文字ででてきます。やっと結論らしきものがでてきました。
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    それはガイドブックの見方から始まって、正しい空港への行き方、エアー(飛行機
    のこと。エアー、キャリアーなどというとツウです)の席の取り方、機内での過ご
    し方等々、これらのことを可能な限り、自分自身で出来るようになること
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     こんなもん本を読んだだけで簡単に出来ることでしょうか?飛行機のことをエアーというくらいは簡単でしょうけど。

     それにもっと大事なことがここには抜けています。旅行会社の選択の方法から、旅行商品の決定買い方です。これが無事終わってから空港へ行けるのです。これぞ基本中の基本です。だから今旅行商品の買い方で(5)まで来てるわけです。
     文章も、適当な名詞と形容詞と動詞を並べその間を助詞で繋げれば、それらしきものはできあがりますが、いやはや何とも.....。

     初心者の旅行商品の買い方のこつは、自分がまだ何の知識も経験のないことを十分自覚した上で、「裏技」等の出来もしないことに期待を持たず、損を絶対したくないと不可能な考えを持たないことです。(最初は損ばかりです)

    さてあまり旅行商品の買い方ばかりやっていてもらちがあきませんので、次は旅行会社についてお話しします。

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