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病の細道

 

第16回 レーザー凝固術 (2002/01/09)

 

眼底検査の結果がでた。昨年末にうけた眼底写真がやっと出来上がった。眼底にある網膜の血管の状態を見ると糖尿病の進行度合いや目の具合がはっきりわかるという。糖尿病は血液中の糖分が多くなり血管が詰まりやすくなる。目は血管を直接観察できる唯一の部位なので、血管の詰まり具合を調べるにはもっとも適している。

写真はサービス版くらいのカラー写真2枚と、数センチ間隔で連続にべたやきしたモノクロ2枚だった。撮影がけっこうものものしかったので、レントゲン写真のようにもっとおおげさなものかと思っていたが、なんか簡単なものだった。

診断の結果は単純網膜症の後期。血管に詰まりはないが、その予兆がみられるというものだった。まだ目の手術は必要なく血糖値をコントロールして糖尿病を進行させないように、ということだった。まずは一安心というところか?

血管が詰まると網膜に血液がいかなくなり、酸素や栄養が不足して、網膜出血や白斑、網膜浮腫などの障害があらわれる。こうなると網膜は新しい血管を作ろうする。しかしこうしてできた新生血管は切れやすく、すぐ出血をおこすので状態をさらに悪化させてしまうのだという。

新生血管の生成を防ぎ、網膜症の進行を遅らせるためにレーザー凝固術という手術がおこなわれる。網膜にレーザー光を照射して、ピンポイントでたくさんの跡をやきつける。結果、新生血管ができにくくなるということらしい。最悪の失明ということにならないように、いわば最後の防衛線を敷くということになる。

今回の検査で、そこまでしなくてもよい、ということなのでよかったが、糖尿病が進行すればやはりヤバイという印象を強くもった。診断結果がもっと悪いものだったら今どんな気持ちになっていたのだろう?

自分の正確な病状を知るというのは勇気がいる。どうせ死ぬときは死ぬのだから知らないままのほうが気が楽という考えかたもある。正直なところどちらがいいのかよくわからない。

それにしても写真はデジタルにできないものか? あいだに正月があったとはいえ現像に10日近くかかってしまった。デジタルならその場で確認できるし撮りなおしもできる。

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