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病の細道

 

第69回 バイパス人生のはじまり (2002/04/17)

 

手術からまる1週間が経過した昨日、胸部からの出血を排出するためにお腹に挿入されていたチェストドレイン管が取外された。

ICUから戻った直後は、この管のほかに酸素吸入官、小便用のホース、心電図発信用電極版3枚、心臓ペースメーカー用電極線、点滴管が体に装着されていたが、徐々に取り外され残るは点滴官だけになった。点滴官は抗生剤を注入するためのものだが、注射器で一気に注入してしまうタイプなので動く際の支障にはならない。

これで、ベッドに拘束されるすべての器具がはずされて自由に行動できるようになった。早速、医師や看護婦さんからはどんどん歩くようにアドバイスされた。歩くことで血液の循環を促し、心臓の機能と体力を回復させようということらしい。

病み上がりにそんな無理して大丈夫なのかすこし不安だったが、すぐにリパビリは始まった。看護婦さんに連れられてシャワーにいった。サンダルを履き慎重に立ち上がった。1週間ぶりの歩行だが割とどうということもなかった。だが部屋を出て病棟の入り口のドアを見たときふっと感懐がこみ上げてきた。

長い入院生活もやっとゴールが見えてきた。いよいよバイパス人生が始まったのだ。

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