[vol.28]
8月23日(月)広島〜下関〜古賀

今日は九州へ出発。いよいよこの旅もラストコーナー。朝、Tomさんが訪ねてきてくれた。彼は紀子さんの英会話の先生であちこち旅している。今回も旅先から何度かメールを送ってくれた。われわれが北海道に行っている時に彼は日向から川崎、諏訪、直江津、博多などを旅していて同じところを通っているのでとても親しみを覚えた。

広島のインターへ送ってもらう途中、Tomの家によった。古い大きな日本家屋を修理してひとりで住んでいる。今ではこのような家を建てることはなくなってしまったから貴重な文化財といえるかもしれない。家族5人だって十分な広さだ。これも紀子さんが探してTomに教えたらしい。家賃3万5千円というのも驚きだ。アメリカの人が古い日本家屋に暮らすように、僕も沖縄県民になったのだから古いスタイルの沖縄独特の家に住んでみたいものだ。

広島のインターは雨だった。インターの形はヒッチしやすいとはいえないが広島市街からのアプローチからは大丈夫だ。難点は大坂方面に向かう車が多いこと。さらに九州方面は5kほどさきで中国縦貫道と分岐するのでなんとか宮島のサービスエリアまで行きたいところだ。小雨になるのを待ってヒッチを始めた。傘をさしてのヒッチは今回の旅でははじめてだ。風太の経験がまたひとつ増えた。

何台かとまってくれたがぜんぶ大阪方面。いったん大阪方面にもどって近くのパーキングエリアに行き、反対側に渡って再度広島をめざしべきか迷ったが相当時間がかかりそうなのでやめた。3時間ほどしてやっと西に向かう車をつかまえた。三好に分岐する車だったが、分岐の手前の小さなパーキングエリアなら通るという。この際、宮島までなどと贅沢はいってられない。5分もかからない距離だが長かった。

いったんサービスエリアかパーキングエリアに入っていまえば後のヒッチは割と楽だ。宮島、山口、下関とサービスエリアを乗り継いだ。途中でなんどか大雨に遭遇したが、さいわいヒッチしているときは降られなかった。山口県に入ると山はなだらかになり広島あたりの風景よりもおだやかな印象をうける。

壇ノ浦のパーキングエリアから関門大橋を見た。海峡というより大きな川といった感じだ。橋の大きさも東京のレインボーブリッジとたいしてかわらないのでないか? ここではトンネルが何本も通っているのに橋は一本だけというのはどういうことなのだろうか。建築上、橋のほうが難しいのだろうか。

7時、関門大橋を渡り九州に入った。思ったよりも時間がかかり今日中にどこまでいけるかわからない。とりあえず行けるところまで行こうと福岡のすぐ手前古賀のサービスエリアまできた。途中では完全に雨はやんでいたのに突然大雨になってしまった。こういう雨はたいていすぐにやむ。30分ほど待ってヒッチ再開。しかし今度は8時を過ぎて車の通りがめっきり減ってしまった。10分に一台というところか。

2時間まったがヒッチできず。車がこなければヒッチハイクはお手上げだ。停車しているトラックなどに頼むという方法(ノックハイという)もあるが自分のスタイルではない。指をたて走っている車をとめるのが自分の流儀だ。

結局今日は古賀で夜明かしをすることにした。雨で外では寝られないので、明るい休憩室で横になった。寝袋をだして寝るわけにもいかず明日はどうなることか? おかげでゆっくりメールを書くことができたのが幸い。

 

Copyright(C)1999 小島春彦